抄録
淀川水系で過去に水源水質事故の原因となったことがあるA重油、軽油、灯油を対象とした油類の迅速測定法を検討した。高分解能でスキャンスピードが速いガスクロマトグラフ-飛行時間型質量分析計(GCTOFMS)を活用することにより、油類流出事故発生時における油種の明確な同定が可能になったとともに、Fast GC 分析法を用いることで従来の測定と比べて測定時間を短縮することができた。また、水源が油流出事故の影響を受けた場合、原水における異臭事故となる可能性がある。このため、人が油臭気を検知できる濃度についても調査した。