抄録
全国21か所の浄水場原水中での2- メチルイソボルネオール(2-MIB)の粉末活性炭への非平衡状態における吸着除去性を明らかにし、原水中の天然有機物(NOM)に含まれる吸着競合物質を推定した。本研究の実験条件では2-MIB 除去率は超純水中で84%であったのに対し、原水中では26%~55%に低下した。3次元蛍光分析により抽出したNOM の主要成分と2-MIB 除去率との関係性より、競合吸着への寄与の大きい物質としてフルボ酸様物質を抽出した。さらに非平衡状態における競合吸着では、1kDa 未満の成分による寄与が大きいと推定した。また注入量の予測指標として全有機炭素及び溶存有機炭素の有用性が確認できた。