2019 年 50 巻 2 号 p. 125-128
沖縄県南大東島において,2005年6月に巣内で捕食者に左翼をもぎ取られたオスのリュウキュウコノハズクOtus elegansのヒナを保護し,飼育する機会を得た.生後三年目2007年12月までの広告声(ホーホ鳴き)と飼育ケージ内の巣に見立てられた樹洞を引っ掻く行動の季節的変化を記録した.生後二年目2006年9月の換羽時期に初列風切が最後に抜けた14日後にはじめて広告声を発した.樹洞を引っ掻く行動は,生後三年目2007年3月にはじめて記録され,6月に最初の初列風切が抜け始める8日前まで続いた.