化学教育
Online ISSN : 2432-6542
エネルギーと生物 : エネルギーの利用(生命の発生と化学)(<特集>ライフサイエンスと化学)
丸山 工作
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1982 年 30 巻 4 号 p. 278-281

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抄録

生物は生きていくために, エネルギーを消費する。その仕組みは, ちょうど我々がお金を使うように, エネルギーの通貨を用いて行っている。生物のエネルギー通貨は, バクテリアから動植物を通じて一定している。アデノシン-5'-三リン酸(ATP)と呼ばれる物質である。このことは, 生命の進化からみて, 驚くべき事実である。大腸菌と人間のエネルギー物質が同一なのだから。ATPは, よほど生物に適した物質といえよう。生物におけるエネルギーの利用の問題は, ATPをどのようにして使うのかということになる。

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© 1982 公益社団法人日本化学会
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