2016 年 72 巻 2 号 p. I_1087-I_1092
本研究では,落下高と洗掘深の関係について検討することを目的として,水理模型実験を行い,その結果を整理した.その結果,ある一定の高さまでは,落下高が高くなるにつれて最大洗掘深が大きくなったが,それ以上の高さにおいては,洗堀深が浅くなった.これは,渦の大きさによる違いが要因の一つであることがわかった.既往研究における提案式と,本実験の画像解析から測定した渦の直径を用いて,洗堀深を評価したところ,本実験の結果は,既往実験よりも小さい係数となった.実験の結果から,この越流洗堀深を推定するためには,砂表面の流速を精度よく予測することが重要であると推測される.