2016 年 72 巻 2 号 p. I_1189-I_1194
オホーツク沿岸域における海岸道路の後浜斜面の被災状況を把握し,現地踏査により得られた後浜斜面の調査結果を踏まえ,相対密度やサクション動態,ベーンせん断強度を様々に変化させた高波による盛土の破壊実験を行った.その結果,緩い不飽和斜面では高波によるサクション低下に伴うコラップス現象,中~密な不飽和斜面では高波による洗掘が確認され,相対密度及び飽和度の変化に伴う海岸道路幅員の欠損パターンを明らかにし,高波による地盤性状変化に応じた海岸道路の破壊メカニズムを解明した.また,後浜斜面の崩壊量は,相対密度と飽和度によって異なることを明らかにした.