2018 年 74 巻 2 号 p. I_1435-I_1440
近年その利用性が飛躍的に高まってきた無人航空機(UAV:Unmanned Aerial Vehicle)による空撮画像から作成した3次元点群データを用いて,維持管理に必要な変状情報を自動抽出する高精度点検システムを開発した.海岸保全施設維持管理マニュアルで求めている0.2mmのひび割れを抽出可能な画像を得るための飛行方法を実現するため,耐風性能の向上を目的にUAV機体にRTK-GPSを搭載するとともに,プロペラを小型化する等の改良を行った.変状を自動抽出するために,AIによるひび割れの自動抽出およびPCL(Point Cloud Library)を活用した点群モデルからの構造物自動抽出や1cm以上の段差抽出等を行った.さらに,撮影結果を閲覧するためのビューアと点検結果を保存するデータベースを構築した.