土木学会論文集B2(海岸工学)
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論文
Random PhaseとLogic Treeを用いた確率論的な津波波高評価の比較
宮下 卓也森 信人Katsuichiro GODA
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2018 年 74 巻 2 号 p. I_427-I_432

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抄録

 本研究では,確率的津波波高の評価に用いられるRandom phaseとLogic treeの2手法について,メキシコの太平洋沿岸を対象とした津波波高の推定値の比較を行った.マグニチュード7.8から8.6の範囲で地震のすべり分布を確率的に生成し,各マグニチュードについてRandom phaseでは500ケース,Logic treeではアスペリティ位置などを基準に3ケースのすべり分布を考慮し, 津波計算を行った.津波計算による波高の累積分布と年間の地震発生確率を用い,両手法で波高の年超過確率曲線を推定し比較を行った.手法の違いによって長期間の津波波高評価に著しい差異があり,同一の波高を基準に比較すると, Logic tree推定値はRandom phase推定値より小さい確率を示す傾向にあった.

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© 2018 公益社団法人 土木学会
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