土木学会論文集B2(海岸工学)
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論文
北陸・東北地方の日本海沿岸部における飛来塩分の現地観測と環境作用の影響
中村 文則Chimedtseren OTGONBILEG増田 健神田 佳一下村 匠
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2021 年 77 巻 2 号 p. I_445-I_450

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抄録

 北陸から東北の日本海沿岸部のような飛来塩分量が著しく大きい地域では,自然環境条件と飛来塩分量の関係を定量評価しておくことが重要であるが,観測結果が十分に蓄積されていないのが現状である.本研究では,北陸から東北地方の日本海沿岸部における飛来塩分量と環境条件の関係を定量的に評価するために,飛来塩分の詳細な現地観測を実施した.さらに,飛来塩分量と波浪条件の関係について検討を行った.その結果,日本海沿岸部における飛来塩分量の観測結果は,沿岸部の波高分布と同様の変動であり,飛来塩分量が波浪条件の分布に影響を受けていることが示された.さらに,個別の波浪条件を計算によって求めることにより,飛来塩分と波浪の関係を定量的に評価できることが明らかになった.

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