2021 年 77 巻 2 号 p. I_745-I_750
Physical Virtual Model(PVM)を強制外力算定手法として用いたImmersed Boundary Method(IB法)に周期境界条件を適用する手法の詳細が述べられ,仮想境界として5セル確保する必要があることが示されている.単一球を対象とした流動計算を行い,提案された周期境界条件の設定法の妥当性が確認されている.また,計算領域内に複数の球で構成される多孔質体を設置し,一方向定常流を与えて多孔質体通過流動の計算を行っている.計算結果において圧力降下量に関する巨視的経験則との良好な一致を確認している.また,多孔質体間隙や後流域における渦度やせん断応力の分布を示すとともに,その支配的要因となる流速成分の空間勾配について議論されている.