土木学会論文集B2(海岸工学)
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論文
実大応力下の長大水路における土砂流動実験
宮本 順司伊藤 輝佐々 真志
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2022 年 78 巻 2 号 p. I_175-I_180

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抄録

 本研究では,遠心力場の水路において堆積物の実大応力を再現した上で液状化土の流動実験を行い,水中土砂流動の流況や,間隙水圧挙動,堆積状況を調べている.実験は主に遠心力場50g場で行った.実験では,上向き浸透流で流動化させた土砂をゲート開放することで液状化土の流動を発生させた.地盤内の透水性の相似則を満たすように実験に用いた土砂と実物の土砂とを対応させた.実験の結果,実海域の5m相当地盤の流動化に伴う混濁流速度を持つ土砂流動をドラム遠心水路内で誘起することができた.実物で細砂に相当する土砂流動は一定の速度を保ちながら進み,実物換算340m以上(実験水路の長さ)の流動となった.この中で過剰間隙水圧は徐々に消散する様子を捉えた.混合土の土砂流動では,堆積物の粒度分布を調べることで,土砂流動による分級運搬堆積状況を捉えることができた.

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© 2022 公益社団法人 土木学会
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