日本海洋学会誌
Online ISSN : 2186-3113
Print ISSN : 0029-8131
ISSN-L : 0029-8131
リアプノフの方法を用いたプランクトンパッチの安定性についての考察
岸 道郎鈴木 英明
著者情報
ジャーナル フリー

1978 年 34 巻 6 号 p. 276-287

詳細
抄録

海洋におけるプランクトンパッチの安定性について, リアプノフ関数を導入して考察する. 流れの時間変化がなく, 考える領域をよぎる流れのない閉じた水塊中で, 移流, 拡散, 増殖の効果を含む単一種のプランクトンの分布を表わす拡散方程式を考え, リアプノフ関数を導く. 系の安定性に対する十分条件は, 積分形で表わされ, それには増殖率α, 拡散係数AL, 成長を表わす任意関数fが含まれるが, 流れすなわち移流の効果は含まれない. また, パッチの初期の大きさにも関係しない.

著者関連情報

この記事は最新の被引用情報を取得できません。

© 日本海洋学会
前の記事 次の記事
feedback
Top