2001 年 27 巻 5 号 p. 540-546
熱CVDにおける熱拡散の効果を検討するため,部分加熱された水平型矩形流路内の熱拡散分離現象について実験及び数値計算による解析を行った.実験は,He-SF6,またはNe-SF6の2成分混合ガスを用いて実施した.混合ガスを溶融石英キャピラリー(内径75μm,長さ900mm)で四重極質量分析計(QMS)に導入し,流路内各所の局所濃度を測定した.複雑な流れ場内での熱拡散に対する3次元数値解析を,コントロールボリューム法で行った.熱物性値が既知のこれらの系では,数値計算結果は実験結果と良好に一致した.