化学工学論文集
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分離工学
限界含水面後退モデルと線形推進力近似を用いた対流乾燥過程の汎用モデル化
今駒 博信
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2006 年 32 巻 2 号 p. 122-137

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抄録

既往の研究に基づいて,基本湿り材料である非親水性多孔平板,親水性多孔平板,高分子溶液膜の対流乾燥メカニズムを総括した後,蒸発面後退モデルを一般化した限界含水面後退モデルと線形推進力近似と乾き固体厚さ基準含水率の3者を適用することで,これまで別個の材料としてモデル化されていた基本湿り材料平板の対流乾燥過程に対して共通に利用可能な対流乾燥モデルを,簡便な形式で提案した.提案した汎用モデルは,既往の文献の乾燥速度データを良好に相関でき,その際に得られたモデルによる含水率分布の経時変化もまた,文献データの傾向を説明できた.本研究で提案した乾燥モデルが従来の乾燥特性曲線に代わりうる能力を有することを期待しつつ「乾燥特性モデル」と名づけたい.本研究の成果は,汎用対流乾燥モデル式の提案であるとともに,モデル式を導出するにあたって用いた現象の単純化に必要なツールの提案であり,これらのツールは他の材料や他の乾燥法への応用が期待できる.

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© 2006 公益社団法人 化学工学会
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