化学工学論文集
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熱工学
圧縮性流れを伴う噴霧燃焼解析手法の検討
渡部 弘達諏訪 義和両角 仁夫青木 秀之丹野 庄二三浦 隆利
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2006 年 32 巻 2 号 p. 153-162

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抄録

本研究では,圧縮性流れを伴うジェットバーナ内部の燃焼数値解析に適した計算スキームの検討および燃焼に伴い生成するすすがバーナ内ふく射伝熱に及ぼす影響を検討した.さらに,空気比が燃焼状況に与える影響を解析結果から検討した.解析において速度場と圧力場のカップリングスキームに密度変化を考慮したSIMPLERを適用した場合,解の収束性が向上することが示された.すすを考慮することで,バーナ内最高温度が134.2 K低下しており,すすがバーナ内ふく射伝熱に大きく寄与することが示された.また,空気比が小さい場合,燃料と空気の混合が悪化することで,高温領域が下流側に拡大し,NO生成量が増加する.したがって,NO排出濃度低減のためには,燃料と空気の混合を促進し,高温領域を上流側にシフトさせ,より小さくすることが有効であると示された.

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© 2006 公益社団法人 化学工学会
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