2020 年 46 巻 5 号 p. 156-160
傾斜沈降板間およびくの字部を有する折れ曲がり構造の傾斜沈降回分容器内の流動挙動を検討した.連続相には40%グリセリン溶液を使用し,沈降物質として400 µmのガラスビーズを使用した.可視化実験では,トレーサー粒子としてポリスチレン粒子を混入し,PIVにより連続相の速度ベクトルを算出した.また,数値解析ではDEM-CFDを用いて流動挙動の検討を行った.可視化実験と数値解析の結果は良好な一致が見られた.さらに,折れ曲がり部では特徴的な流動が見られ,流動開始の初期段階では連続相の流量は上部と下部でほぼ等しいことが判明した.