1952 年 16 巻 4 号 p. 118-123
Mittagにより始めて提出された比粉碎抵抗説は,工学的に甚だ興味のある法則であるが,その推論と実論について疑点がある。筆者はRosinらによる指数法則から出発して比粉碎抵抗および眞の意味の平均比粉碎抵抗を求め,一層合理的にしてしかも物理的意味の明確なる一般的関係を得た。しかしてさきに報告された中條氏のボールミルによる粉碎結果を基礎として,実際の計算に当つて極めて便利な比粉碎抵抗図表の作製法について述べた。また特に微粉碎に附隨する緩衝作用について言及し,かゝる現象が比粉碎抵抗にいかなる影響を與えるかをも併せて考究した。