特殊な揚水ポンプとして古くから使用されているエア,リフト,ポンプは構造簡單で可動部分はないが,効率が低いので余り廣くは用いられていないし,研究結果も少い。しかし耐蝕性のものが容易につくられるので化學工業用としての利用があると共に,ヒート,サイフォンや強制循環罐の原理と似たところがあり,二相流体の流れとして基礎的にも興味ある問題で,性能向上が得られゝば發展の可能性もあると考え,小型のものから実驗を始めた結果をのべる。まず揚水管の浸水率σ,管長l,管径d,の影響をしらべ,必要なる揚水量を得るたあの條件および効率を求めた。これによつて空氣壓縮機の選擇,ポンプの設計が可能である。今迄に發表されているものより詳しい推定ができる。
次に型式を色々変化させて,その影響をしらべた。すなわち二重揚水管,段付管,傾斜した場合,フート,ピースの構造等である。また水温の影響もしらべて,使用條件の異つた時の推定も可能にした。
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