化学工学
Print ISSN : 0375-9253
非会合性液体の粘度
粘度式の誘導と簡単な物質液に対する適応
乙竹 直
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1970 年 34 巻 12 号 p. 1281-1288,a1

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抄録

簡単な模型から非会合性液体の粘度表式を, 次に示すようにもとめた。模型では, 液体を固体分子の濃厚な分散系と見なし, また各衝突間の分子速度分布はBoltzmannの統計にしたがうとしている。
(1)
(2)
ここに, bT-3c, α= (1/K4<>R2/3)/(ξcZc2/3), またξcはLichit-Stechertの臨界流動度, zcは臨界圧縮係数であり, bT-3および1/K4R2/3は3.0および3 (10) -4に近い値となる。
多くの実測値と比較したところ,(1) 式はρ/ρc≧2.8の範囲で2%以下,(2) 式は, ρ/ρc≧2.3の比較的広い範囲に対し, 平均2%程度の偏差で実測値を再現することを知った。

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