化学工学
Print ISSN : 0375-9253
化学工学データポーラログラフ法による電解質水溶液中における酸素の拡散係数の測定
恩田 格三郎竹内 寛小林 猛高橋 正博
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1972 年 36 巻 10 号 p. 1143-1147,a1

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抄録

液相中におけるガスの拡散係数を測定する方法としては, 一般に液柱塔による方法, ダイヤフラムセルによる方法が広く用いられているが, 廉素のような被還元性ガスの場合にはボーラ露グラフ法による測定が可能である。
本研究では, 各種濃度の電解質水溶液中における酸素の拡散係数を25℃ においてポーラ駆グラフ法によって測定した。
一搬にポーラ9グラフ法によって電解質水溶液中における酸素の拡散係数を測定する場合には, pHの影響を受けることが反応式から予想される。そこでその影響について粘度のほぼ等しい溶液に対して検討を行なった。その結果, pH=7における拡散係数の値に鮫べて, pH識1の償は596ほど大きく, pH=13の値は5%ほど小さいという結果が得られた。しかし, pH含5肉gの範囲内においては駿素の拡散係敬におよぼすpHの影轡を無視することができ, 本実験結果は恩田らの式より算出された値と士5%の範囲内で一致することが認められた。このことから酸素ガスの場合にも慧田らの式を適用できることが確かめられた。

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