化学工学
Print ISSN : 0375-9253
Group Relaxation法による多成分系蒸留計算
石川 矯平田 光穂
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1972 年 36 巻 8 号 p. 865-871,a1

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抄録

蒸留塔の段数, 原料供給段の位置および操作条件を与えて, 塔内組成分布ならびに留出組成, 缶出組成を求める新しい多成分系蒸留計算法について述べる。この方法は, 非定常状態における物質収支式を各段で独立に作り, 得られた(段数+2)×(成分数-1)の連立方程式を, Group Relaxation法で解き, 定常状態の解を得るものである。この方法の特徴は.計算を始める時の初期値として,塔内各段上の液組成が, 原料組成に等しいという, ごく自然な仮定のみによって,理想系,非理想系ともに必らず収束解が得られることである。
数値例をあげ,収束の過程および本法の有用性が述べられている。

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