化学工学論文集
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超臨界流体を利用した抽出分離の基礎研究
α-トコフェロール, パルチミン酸およびトリパルミチンの高密度二酸化炭素への溶解度
大垣 一成塚原 逸朗千馬 克已片山 俊
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1987 年 13 巻 3 号 p. 298-303

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抄録

パーム原油からビタミンEと呼ばれているα-トコフェロールを超臨界流体を利用して抽出分離する可能性を検討することを目的として, α-トコフェロールの高密度二酸化炭素への溶解度を二酸化炭素の臨界温度をはさむ25℃, 40℃で流通法を用いて実測した.さらにパーム原油中に含まれる遊離酸およびトリグリセリドの一例としてパルミチン酸, トリパルミチンの二酸化炭素中への溶解度も同じ条件で測定した.また得られた結果にSoave-Redlich-Kwong状態方程式を適用し実験値の相関を試み, 相関に必要な二成分定数を決定した.二酸化炭素のP-V-T関係から単位体積当たりの溶質成分の溶解量を求め, α-トコフェロールの高濃度分離に対して比較的穏やかな圧力下で温度を低温から高温に変化させる方法が有効なことを見いだした.今後α-トコフェロールの溶解度そのものを増加させるエントレーナ効果に対する研究が重要である。

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