化学工学論文集
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液固系傾斜流動層の流動特性
2塔式循環流動層における循環推進力
杉岡 良吉桑原 敏幸高尾 政已梶 吉郎谷内 譲富阪 泰
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1987 年 13 巻 4 号 p. 387-391

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抄録

2塔式循環流動層では2塔間の流動媒体の循環方式として, 強制循環と自然循環の2方式がある.重質油の熱分解プロセスであるKKIプロセスでは自然循環方式を採用しており, 循環量の制御は流動層本体下部ならびに移送管に吹き込むスチームの供給量を変えることにより流動媒体である鉱石の循環推進力を調整して行う.このため自然循環方式では垂直管および傾斜管流動層の流動特性の把握により, 鉱石循環量を予測し, これを適性に制御することが重要なポイントである.
本報告では, 目視観察が容易である水-ガラスビーズの液固系コールドモデルにより垂直および傾斜流動層の同一膨張比を得る空塔速度と粒子径の相関を求めた.
実験に用いた流動層では層流域より多少遷移領域に移行しかけた領域にあるものの, 基本的には層流域で用いられる相関式を用い, 必要な定数のみ修正すればよいと判断した.

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