化学工学論文集
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セラミック膜を用いた均一粒子懸濁液のクロスフロー濾過特性
今坂 卓男兼国 伸彦輪島 尚人吉野 成
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1989 年 15 巻 2 号 p. 299-305

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抄録

細孔径が0.42μmと0.23μmのセラミック膜を用いて直径0.48μmの均一な球状粒子懸濁液に対してクロスフロー濾過実験を行った.リフト速度を考慮した修正標準濾過式を用いて透過流束の時間変化過程をモデル計算し, 実験値と比較検討した.モデル計算結果は種々の膜形状と操作条件に対して透過流束の時間変化過程を傾向的に良く表現できた.さらに, 膜表面に形成されるケーク層が自己阻止型のダイナミック膜としての挙動をとることから, ケーク層厚みが薄くなる高膜面流速で運転するよりもむしろ低膜面流速による操作条件を選択することが長期間の運転では高い透過流束を維持できることを指摘した.また, 膜間差圧に対する限界流束の存在が膜やケーク層の圧密化や膜細孔へのプラギングだけに起因するものではなく, 操作圧力の大小によって運転開始直後のケーク層の形成過程が異ることも1つの要因であることが判った.

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