化学工学論文集
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SO2およびNOの同時接触酸化吸着剤の開発
笹岡 英司田中 一義稲美 義彦阪田 祐作笠岡 成光
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1994 年 20 巻 6 号 p. 880-888

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抄録

固定燃焼発生源から排出されるSOx, NOxは主に湿式脱硫法と乾式接触脱硝法の二法で除去されているが, コスト的により有利でプロセス的に単純な乾式同時脱硫・脱硝法の開発を目的として, SO2, NOの乾式同時接触酸化吸着剤開発のための基礎的検討を行った.すなわち, Al2O3, TiO2, ZrO2, SiO2を調製し, 活性を評価するとともに, これらの酸化物にNaを添加して活性の向上を試みた.実験は常圧流通式の固定層式反応装置を用い, 130℃で行った.入ロガスは主に, SO2 (250ppm), NO (250ppm), O2 (5%), H2O (10.3%), N2 (バランスガス) の混合ガスを用いた.
得られた主な結果は, (1) Al2O3, TiO2, ZrO2が接触酸化吸着剤として活性を示す. (2) ゼオライトを用いた検討と金属酸化物へのNa添加効果の検討により, 固体塩基が活性に寄与すると考察された. (3) SOxとNOxの吸着サイトは同一と推測され, SOxはNOxに比較し, より安定に吸着する. (4) 同時接触酸化吸着においてはNOの酸化にSO2は不可欠であり, NOもSO2の酸化吸着を促進する.

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