1994 年 20 巻 6 号 p. 965-970
本研究では, NiMo-Al2O3触媒を用いたコールタールピッチからの触媒水添脱窒素の反応速度を, 超臨界相 (トルエン/テトラリン) での反応と液相反応 (1-メチルナフタレン/テトラリン) とで比較し, 超臨界相における反応の特性について検討を行った.固体酸触媒を用いた本実験では, どちらの条件下においても塩基性窒素化合物の方が中性窒素化合物より反応性が高かった.
703K, 15MPa, 触媒粒子径0.11~0.85mmで実験を行ない, この条件下では, 超臨界相, 液相とも粒子内物質移動抵抗が無視できることを確認するとともに, 超臨界相での脱窒素反応は液相反応よりも速いことを示した.