1998 年 24 巻 1 号 p. 12-17
化学プロセスにおけるプラント運転の操作手順を生成する方法として, プロセスの流れ, 運転条件, 機器仕様などの情報を利用したPROSEG (Process Operating Sequence Graph) が開発されている.一方実プラントでは, 運転の自動化システムを構築する場合, シーケンス制御だけではなく, シーケンス制御ロジック (操作手順) の生産性, 可読性, 保守性が重要視される.本研究では, 実プラントにPROSEGをもとにしたスタートアップ支援システムを構築, 適用した結果, 原料の組成変化などの実際に起こったプラントの運転条件変化の変化にも対応でき, 運転支援システム (運転員への) として必要な機能を満たすことができた.
この意味で, プラントの運転操作においてPROSEG表現は従来のシーケンス制御に比して極めて有用であり, 十分実用的であることが実証できた.