不均一系光化学反応器内の光吸収速度を求めるために, 反応器内の光路長分布に基づく新しい方法を提案した.反応器内の光線の軌跡を幾何光学的に計算し, 光路長分布および分散相への衝突回数分布を求めて, これらの分布から光吸収速度を算出した。
分散相として円柱状のガラス管, ガラス棒あるいはニッケル鍍金した金属棒を用い, これを入射光線に対し垂直になるよう挿入し光の散乱が水平平面内で起こるようにした角型の光化学反応器を使用して, トリオギザレート鉄カリウムの光還元反応を行った。実験結果は理論値とよく一致し, 本法によって得られた光吸収速度の有効性が確認された.