抄録
液体中の気泡径の測定法として気泡の固有振動数について実験的に検討した.気泡がノズルまたはオリフィスから離脱したときの発生音波は水中マイクで捕捉し, 固有振動数を求めた.この発生音波が減衰した後の上昇中の気泡固有振動数についてはスピーカーで正弦波状インパルスを加え, その応答から求めた.測定は気泡径が 0.16 から 1.56cm まで, 振動数範囲が3オクターブにわたって行われた.得られた固有振動数と気泡相当直径との相関は本実験範囲において, Minnaert の式と一致した. 特に, インパルス法は液体中を上昇中の気泡相当直径を求めるにあたって有効であることを明らかにした.