ポリマーブレンドとして, ポリエチレン (PE) -ポリプロピレン (PP) 系, ポリエチレン (PE) -ポリスチレン (PS) 系を用いて, 基礎的流動特性として, 粘度・法線応力差を測定するとともに, 押し出し物の内部形態を電子顕微鏡写真で観察した、
粘度の組成依存性は, 既往の研究と同様な結果を得た.流動複屈折法を用いて測定された法線応力差では, 第1法線応力差のみが得られ, 純成分よりブレンドのほうがおおむね小さくなることがわかった.さらに, 粘度と法線応力差の剪断速度依存性を指数法則にあてはめると, PE分率0.6で指数に大きな変化が現れ, 流動機構に違いがあることが示唆された.流動複屈折法を用いるさい必要な光弾性定数も実験的に求め, ゴム弾性理論の傾向と一致することがわかった.内部形態を電子顕微鏡写真で観察し, ある程度流動特性と対応する知見が得られた.