1993 年 41 巻 6 号 p. 374-377
化学は物質の学問であり, 物質の性質や反応性や構造について, 実物に触れ実験を行って学習することが大切であるが, 必ずしも教育現場においては実験が重視されていなく, 単なる化学的知識の理解に重点が置かれ, 理論や概念の暗記が先行し実験疎外の傾向が見られる。このような傾向より脱して, 生徒実験・演示実験を極力取り入れ, 身の回りの化学変化にも目を注ぎ, 意欲的な学習が容易に展開することができるように, いろいろな実験法をみつけ出すことが大切であると思われる。