1996 年 44 巻 8 号 p. 514-517
爆弾事件や銃器使用の犯罪において, 使用された火薬類や銃器等を明らかにするために, 多くの検査が行われる。その中で, 現場の残留物の分析を, 火薬類を中心にまとめた。はじめに火薬類の基礎的事項について説明し, 実際の分析法について実験及び分析例を含めて解説した。また, 爆薬の探知についても紹介した。こうした爆弾事件, 銃器犯罪及び爆薬の探知等については, それぞれ目的, 試料の状態等異なるが, いずれも極微量の火薬類の分析が重要な課題である。