化学と教育
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物理量や単位の表記について(教科書の記述を考える 14)
佐藤 直樹
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1998 年 46 巻 9 号 p. 569-573

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抄録

自然科学では量の関係を重んじる。その自然科学の柱の一本をなす化学でも, 物理量や単位などの表記はけっして枝葉末節の問題ではなく, ときには理解の本質に深く関わってくる。おもに「化学IB」の教科書をそんな目で見ると, どんどん使っていくべき国際単位系(SI)への対応が実質的にはほとんど図られていないように思える。ここはぜひ, 単位系の技術的な側面だけにとらわれることなく, むしろその思想や基礎概念について勘案しながら手直しを始める必要があろう。このように考える立場から広い議論が湧くことを期待して, 教科書中で目にとまった気になる表記や記述について, その具体例のいくつかを指摘したい。

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© 1998 公益社団法人 日本化学会
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