2002 年 50 巻 12 号 p. 808-810
日本化学会関東支部化学教育協議会の企画の一環として行われた出前実験「果物の臭いを作る」の内容, 及びそれに参加した生徒たちの様子を紹介し, これを実施してきて感じたことを述べた。くさい臭いの出発物質(カルボン酸)から果物の香り(エステル)を作る実験は, 最初から最後まで臭いがするので余り積極的でない生徒も実験の進行を「嗅ぐこと」ができ, 総じて興味を示してくれた。この出前実験を体験して化学が面白いと感じたお父さんお母さんが生まれ, その子供が化学に興味を持ってくれることを期待している。