2002 年 50 巻 12 号 p. 815-817
本会事業の一貫としての高等学校への出前講義の講師に指名され, 400名の女子高校生を対象に出前講義をする機会を得た。講義対象が女子生徒ということで, 身の回りの化学物質と化学現象について話し, それらを理解するためには原子・分子レベルの化学の目が必要であることを説明し, 液体窒素を使っての小さな化学実験を行なった。さらに, 地球環境問題とその解決に化学が重要な役割を果すことが期待されており, 化学が暗記科目などでなく, 生活に密着し重要なもので, 正しく理解し興味を持つことが大切であることを説明した。これらの講義を通して, 生徒が生活の中の化学物質や化学現象に素直に驚き好奇心を示し, 化学に潜在的に大きな興味を持っていることがわかった。