化学と教育
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埼玉大学・東京工業大学との連携授業について(ヘッドライン:化学教育からみた連携教育)
後藤 顕一
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2003 年 51 巻 12 号 p. 729-730

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抄録

教育のさまざまな場での改革が進みつつあり,生徒たちの生きる力や考える力,豊かな人間性をいかに育むかが喫緊の課題となっている。この現状を踏まえ,本校においても従来の「知・徳・体に優れた生徒を育てる全人的教育」を今後に向けて確たるものにするため,「浦和高等学校の改革構想事業」として教育内容・カリキュラムについて総合的な研究を重ね「カリキュラムの中に大学の講義の聴講を入れられないだろうか」というプランをもとに大学講義を直接聴講する実践を始めた。現在では多くの高等学校が大学・研究機関との連携をはじめているが,本校と埼玉大学とのこの形態の連携は,国公立大学との提携としては,当時国内では初めての試みであった。その後幾多の検討・検証を続け,埼玉大学との連携のほかに,東京工業大学のサテライン講義の聴講も希望生徒対象にとりいれ,それぞれ定着してきている。これらの制度により,高等学校の枠を越えたより高度な学問に触れる多様な学習機会を得ることで生徒の学習意欲の一層の向上を図ることが可能になると思われる。

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© 2003 公益社団法人 日本化学会
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