化学と教育
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粘土鉱物の層間に取り込まれた有機化合物の機能性(ヘッドライン:隙間の化学)
川俣 純鈴木 康孝
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2014 年 62 巻 3 号 p. 108-111

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抄録
無機層状高分子の一種である粘土鉱物は,古くから陶磁器,煉瓦,瓦,セメントなどの製造原料として,また石鹸,環境浄化物質などとしても利用されてきた。最近は,医薬品や化粧品の成分としての用途も拡がってきており,粘土鉱物は千の用途を持つ素材と言われている。近年,粘土鉱物の層間を,有機化合物の機能を高めるためのナノ空間,二次元空間として利用し,多彩な粘土鉱物-有機化合物ハイブリッド材料が創出されている。本稿ではまず,粘土鉱物の化学的性質や特徴を概説する。次に,筆者らが最近生み出したものを中心に,ユニークな機能を示す粘土鉱物-有機化合物ハイブリッド材料を紹介する。口絵5ページ参照。
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© 2014 公益社団法人 日本化学会
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