2021 年 69 巻 10 号 p. 408-411
化学教育において実験を活用していくことは,知識・知能の向上を図る点だけではなく,問題解決力を養う点からも必要不可欠なものである。化学実験には様々な薬品を用いることになるが,これらの中には毒物及び劇物取締法で規制されている物質に該当するものもある。毒物・劇物に該当する物質は法令で適正な管理が求められており,その管理は理科教員が担当していることが多い。本稿では,毒物・劇物の取扱いの一助となるよう,毒物及び劇物取締法の概要,毒物・劇物の取扱方法,教育現場における事故等について解説する。