2023 年 71 巻 6 号 p. 244-247
陶磁器の技術をもとにファインセラミックスが発展してきた。その原動力は原子・分子からの材料物性の理解とそれをつくるための様々な技術の進歩であり,セラミックスの進展に対する化学が果たしてきた役割は大きい。気相,液相における化学合成により材料のナノレベルでの構造・組織制御が可能となり,さらにナノ粒子,ナノフィルム,ナノシート,有機ー無機ハイブリッド,ナノコンポジットなどの新材料が創生され,機械,電気,化学,さらには生体分野などにおいて様々な機能材料が開発されてきた。