日本東洋医学雑誌
Online ISSN : 1882-756X
Print ISSN : 0287-4857
ISSN-L : 0287-4857
教育講演
腹診の全て
—腹診伝承—
山田 光胤
著者情報
キーワード: 腹診, 証診断
ジャーナル フリー

2009 年 60 巻 6 号 p. 573-582

詳細
抄録

日本漢方は,診察法として腹診の手法を行う。
腹診は,四診,すなわち望,聞,問,切診の中の切診の一部ではあるが,診断である証の判定の為に,最も有力な情報が得られる手技である。
また,腹診は,東亜諸国,諸地域に伝承されている伝統医学の中で,日本で,唯一,独自に発展した診察法である。
なお,現代行われている腹診は,主に古方,傷寒論系医学におけるものであるが,折衷派医学にも影響が及んでいる。
さらに,腹診は,形式的認識ではあるが,手技,手法である故,一応の修練,習熟が必要である。
本稿で,古昔より長年にわたって集積された腹診の知見を解説する。

著者関連情報
© 2009 一般社団法人 日本東洋医学会
次の記事
feedback
Top