日本東洋医学雑誌
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原著
関節リウマチに対するメソトレキサートと防已黄耆湯の長期併用効果と経済的有用性
大野 修嗣秋山 雄次
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2013 年 64 巻 6 号 p. 319-325

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抄録

本研究の目的は関節リウマチ(RA)に対する防已黄耆湯とメソトレキサート(MTX)の併用効果と経済的有用性を3年間の後ろ向き検討で明らかにすることである。2006年5月から2011年11月に治療した症例で,1987年のアメリカリウマチ学会(ACR)分類基準で診断された症例を対象とした。抽出された症例は126例であり,その中で3年間継続投与できたMTX-防已黄耆湯併用群(併用群)45例とMTX 単独群(非併用群)48例を比較検討した。併用群は非併用群に比較して低疾患活動性達成率が有意(P=0.0372)に高く,また寛解率も有意(P=0.0093)に優れていた。3年後の活動性の変化も併用群で有意(P=0.0050)に優れていた。3年間の期間中に他の疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)が追加された症例は併用群でより少なく,1人当たりの薬剤費は¥2,145,470であり,非併用群では¥2,301,690であった。従って,防已黄耆湯を併用することによって1人当たり¥156,220の節約となった。

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© 2013 一般社団法人 日本東洋医学会
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