日本東洋医学雑誌
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調査報告
日本東洋医学会会員及び鍼灸学系大学協議会加盟大学教員を対象にした経穴の使用実態に関するアンケート調査
篠原 昭二若山 育郎柳澤 紘山下 仁井田 剛人金子 聡一郎高山 真南雲 三枝子
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2021 年 72 巻 3 号 p. 287-301

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抄録

【目的】我が国の鍼灸治療における経穴の特性・反応の利用状況,経穴の使用頻度を明らかにする。

【方法】日本東洋医学会会員と鍼灸学系大学協議会加盟大学教員を対象にアンケート調査を実施した。設問は,年齢,性別,職種,鍼灸臨床歴,治療方式,経穴の特性と反応の利用,鍼治療と灸治療における経穴の使用頻度等とした。

【結果】有効回収アンケートは59通(鍼59通,灸50通),平均年齢52±12才,男性45名・女性14名,医師13名・鍼灸師46名,鍼灸臨床歴21.1±11.5年であった。多くが経穴の穴性,主治病症,得気,鍼妙,手下感を利用していた。 鍼治療で約5割の患者で使用されている経穴は,足三里,三陰交など10穴であった。灸治療では5割以上の患者で使用されている経穴はなく,約3割の患者で使用されている経穴は,腎兪,三陰交,足三里など13穴であった。

【結語】我が国における経穴の使用実態が今回初めて明らかとなった。

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© 2021 一般社団法人 日本東洋医学会
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