日本東洋医学雑誌
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漢方方剤方義分位図法
中薬方剤析意分位図法
王 元武谷 重喜赤堀 幸男
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1985 年 36 巻 2 号 p. 87-99

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抄録

漢方方剤の薬効特性を方剤構成面より科学的に解明するため, 方剤組成の意義を分析・図示する方法を考案し, これを方義分位図法と名した。
本図法では, 方中薬物の作用地位を君臣佐使の四位に分けて図示し, 薬物性状・薬効・配伍 (配合) 関係・相互作用などの要点を記入し, 方義を簡明に図示する。方剤構成を律する基本則としては, 古来よりの方剤組成原則を採用した。
本図法の常用方剤への適用例は, 気味・帰経などの薬物性能と薬効が, 方中での配伍により, 方剤組成原則に従う相互作用を介して, 方剤特性を導き出すことを明らかに示した。
さらに, 本図法の基盤の吟味, 方剤研究および臨床面への応用, 本論理システムへのコンピュータ技術の導入など, 本法の基礎と応用に関する考察と展望を実施した。

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