日本東洋医学雑誌
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釣藤散の高血圧自然発症ラット (SHR) 進展期に対する血圧, 自律神経系への影響
横瀬 友好日野 亨黒田 一明櫻井 由美山元 寿子吉澤 亜人岡 常英上松瀬 勝男
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キーワード: 釣藤散, SHR, 交感神経系
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2002 年 53 巻 4 号 p. 343-349

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抄録

6週齢の自然発症高血圧ラット (SHR) に釣藤散をヒト通常量および10倍量を投与し, 血圧及び自律神経系に対する影響について検討した。10倍量投与のSHRで昇圧が有意に促進されたが, 通常量投与のSHRでは変化は認めなかった。10倍量投与群では尿中アドレナリン, ノルアドレナリンおよび顆粒球が有意に増加していることから, 交感神経系の亢進に基づく結果と考えられた。進展期SHRでは交感神経活動が亢進しており, 過量の釣藤散が交感神経活動をさらに亢進さぜた可能性が示唆された。

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