感染症学雑誌
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抗HIV抗体陽性者における性感染症 (STD) 感染状況
石川 晃一武部 豊岸本 里香倉田 毅川名 尚
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1994 年 68 巻 4 号 p. 474-478

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抄録

抗HIV抗体陽性の外国人風俗関係従事者における各種性感染症 (STD) の感染状況を調査するとともにHIVサブタイプの型別および抗酸菌感染の可能性をPCR法により検討した.その結果, 健常者に比してSTD感染率は非常に高く, クラミジアトラコマチスに関しては84%の抗体陽性率であった.またHBs抗体陽性は37%, 梅毒抗体陽性は6%に認められた.またウイルスサブタイプの解析では検索した全てがタイA型であり, 検索当時の状況から考えて, 対象者が母国等で感染し, その後本邦に入国したと考えられた.現在海外で日和見感染症として問題となっている抗酸菌症を血球DNAを用いたPCR法により検討した結果約半数の検体に抗酸菌遺伝子が検出された.

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