肝臓
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症例報告
ペースメーカー植え込み患者の原発性肝細胞癌に対し経皮的ラジオ波焼灼療法を施行した1例
向井 章福田 和人今井 康陽澤井 良之小来田 幸世厨子 慎一郎中原 征則松本 康史上ノ山 直人勝野 広嗣池添 世里子湯口 清徳黒川 正典橘 公一
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2008 年 49 巻 2 号 p. 72-76

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抄録
症例は79歳男性.他院にて,平成10年より洞不全症候群(Rubenstein I型)に対しDDDR型ペースメーカーの加療を受けている.同時期よりC型慢性肝炎を指摘され,平成15年肝S7の11mm大の肝細胞癌に対しエタノール注入療法が施行された.平成17年S7に再発を疑われ肝動脈塞栓療法施行されるも,平成18年4月S7に30mm大の再発肝細胞癌を指摘されたため,加療目的にて当科紹介入院となった.basic rate-70ppmの設定下ではall pacingの状態であったが,basic rateを50ppm以下とすることで自己心拍が確認できた.したがって,AAI mode-basic rate-45ppmの設定下で,ラジオ波焼灼療法(RFA)を施行した.LeVeen Needle(3cm)使用し,1/4展開,出力20Wより焼灼開始,全展開最大出力60Wまで24分間段階的に焼灼した.術中,ペースメーカー不全は生じず術後にも正常に作動した.腹部造影CTにて,良好な焼灼範囲を確認し退院となった.肝細胞患者の高齢化が進行してきており,今後ペースメーカー管理下の患者も増加すると推定される.このような患者で,局所治療の適応がある場合には,厳重なリスク管理を行う事により,RFAの適応はさらに拡大できる可能性がある.
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© 2008 一般社団法人 日本肝臓学会
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