名古屋大学第3内科
名古屋大学第1病理
1975 年 16 巻 4 号 p. 225-230
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67歳の女子にみられた多発性肝-腎嚢胞症の一剖検例について報告した.本例は乙型肝硬変症,原発性肝癌,胃潰瘍の合併があり,多彩な症状を呈し生前に正確な診断が困難であった.絶えず持続する腹部膨満感が特徴的であり,臨床検査成績からは肝硬変症,肝癌と診断されたが,僅かに選択的腹腔動脈撮影で肝嚢胞の存在を推測することができた.悪性腫瘍の合併頻度は少なく,特に原発性肝癌の合併例の報告は稀有である.
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