抄録
慢性活動性肝炎(chronic active hepatitis: CAH)患者末梢血リンパ球はChang肝細胞に対して健常人に比し有意に高い細胞障害性を示した.この細胞障害性はヒトのliver specificlipoprotein (LSP)添加にてblockされることより,肝特異抗原に対して反応性を有するリンパ球の反応がCAHの発生機序に関与していることが示唆された.一方Prednisolone (PSL)服用中のCAH患者末梢血リンパ球およびPSL添加培養液で培養したCAH患者末梢血リンパ球は共にChang肝細胞に対して細胞障害性を示さなくなった.