肝臓
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ヒトB型肝炎ウイルス(HBV)エンハンサー1におけるインターロイキン6応答性の検討
大野 秀棋
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キーワード: 肝細胞癌培養細胞
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1995 年 36 巻 6 号 p. 350-358

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抄録

HBVのエンハンサー1(Enh 1)に及ぼすヒトインターロイキン6 (IL-6)の影響を,HepG2細胞を用いて検討した.CATアッセイにおいて,Enh 1とエンハンサー活性に重要な領域であるEnh 1コア配列(Enh 1CS)のエンハンサー活性は,IL-6(20ng/ml)刺激により増強することが示された.またEnh 1CSが転写因子であるNF-IL6に対しても応答すること,IL-6とNF-IL6に対して応答する配列が一致することから,IL-6刺激がNF-IL6を介してEnh 1CSに作用すると考えられた.ゲルシフトアッセイにおいて,IL-6刺激及びNF-IL6強制発現によりEnh 1CSに特異的な一つの複合体が増加した.一方,この複合体と精製組み換え型NF-IL6のDNA結合配列については,competitorアッセイにおいて差異が認められた.以上より,IL-6刺激がEnh 1を活性化すること,またその機序としてヘテロ二量体のNF-IL6がEnh 1CSに結合する可能性が示された.

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© 社団法人 日本肝臓学会
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