全国829施設から送付された原発性肝癌17,534例の新規症例 (1996年-1997年) と16,766例の追跡症例を解析した. 新規症例については疫学, 臨床病理学的事項, 診断, 治療に関する195項目を集計した. 約95%が肝細胞癌, 3.6%が胆管細胞癌であった. さらに, 追跡症例を含めて組織型別, 背景因子別, 治療法別の生存率を算出した. とくに肝細胞癌については, 腫瘍径, 腫瘍個数, 臨床病期を組み合わせて肝切除, エタノール注入療法, 肝動脈塞栓療法の生存率を検討した. また, はじめてマイクロウエーブ凝固療法の治療成績も算出した.